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【描くことは生きること】棟方志功展

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国立近代美術館で開催されている「棟方志功」展に行ってきました。

棟方志功というと、皆さんどんなイメージをお持ちですか?

おそらく版画のイメージが強いと思います。

しかし今回の展覧会で、もともとは油絵の画家を志していたことを知りました(びっくり!!)

そして、画家を志したころから「ゴッホになる!」と言っていたそうです。

今回の棟方志功展では、棟方志功の人柄、画業の全てを知ることができますよ。

さっそくレビューしていきます!!

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棟方志功展について

ヴェネチア・ビエンナーレでの受賞をはじめ、「世界のムナカタ」として国際的な評価を得た版画家・棟方志功(1903ー1975)。一心不乱に版木に向かう棟方の姿は多くの人々の記憶に刻み込まれています。棟方が居住し、あるいは創作の拠点とした青森、東京、富山の三つの地域は、棟方の芸術の形成に大きな影響を与えました。棟方の生誕120年を記念し、棟方と富山、青森、東京の各地域の関わりを軸に、板画(自作木版画の呼称)、倭画(自作肉筆画の呼称)、油画といった様々な領域を横断しながら、本の装幀や挿絵、包装紙などの商業デザイン、映画・テレビ・ラジオ出演にいたるまで、時代特有の「メディア」を縦横無尽に駆け抜けた棟方の多岐にわたる活動を紹介し、棟方志功とはいかなる芸術家であったのかを再考します。掌サイズの絵葉書から、公共の建築空間の大壁画まで、「板画」の可能性を広げ、様々なメディアを通じて「世界のムナカタ」が社会現象になるまでの道程ー「メイキング・オブ・ムナカタ」を辿る大回顧展です。

棟方志功展チラシより

今年は棟方志功の生誕120年の記念の年なのですね!

棟方は、油絵・版画・デザインなど、多様なジャンルで自在に自分の世界を表現しました。

今回展示されている作品・参考資料は254点

そのうち、肉筆画や版画は106点、棟方が絵を描いた本(装画本)は105点になります。

「世界のムナカタ」と呼ばれた画家を知るのにこれ以上の展示はないでしょう

棟方志功展 章構成

棟方志功展の章構成は以下の通りです。

  • 出発地・青森
  • 東京の青森人
  • 暮らし・信仰・風土ー富山・福光
  • 東京/青森の国際人
  • 生き続けるムナカタ・イメージ

棟方が住んできた土地を辿りながらの展示です。

みどころ① 記念すべき大回顧展

チラシでも書かれていますが、今年は棟方志功の生誕120年の記念イヤー

記念すべき年にピッタリの棟方志功の画業の全てを知ることができます。

あまり知られることのないゴッホやセザンヌに影響をうけて描いている油絵や、棟方志功らしい版画、包装紙や紙袋などが紹介されています。

切手のデザインも手掛けていて、棟方の当時の人気の凄さがうかがえます。

みどころ② 迫力の展示

今回の展示で驚いたのが、巨大な作品がたくさん見られることです。

というのも、棟方は展示の会場が大きくなればなるほど作品を巨大化させていったのです。

さらに、日展などの公募展に応募するときは、規則の範囲いっぱいまで作品を作ったのです。

巨大な作品は第1章の「東京の青森人」で見ることができます。

現代の美術館でも、天井すれすれの作品もありました(笑)

天井すれすれの屏風の作品は、とても見ごたえがありました。

みどころ③ 描くことは生きること

棟方志功は、戦前から戦後を生きた画家です。

棟方自身は戦地に赴くことはなかったようですが、国民に「貯蓄」を勧める絵葉書を書いています。

また戦争が激しくなると、富山の福光に疎開しました。

福光では、お寺にご縁があったようで、説法もよく聞きに行っていました。

また、お寺のために襖に絵を描いています。

この襖は、「華厳松」「稲電・牡丹・芍薬図」という表と裏に描かれた作品です。

わたしは特に、「稲電・牡丹・芍薬図」のやわらかい雰囲気が気に入りました。

そして戦後は、木の切れ端しか手に入らなくなり、おのずと小さな版画作品が多くなっていきます。

このように棟方志功は、関わった人や置かれた状況によって作品を変え、力強い人生を送りました。

棟方志功にとって、「描くことは生きること」だったのだと感じました。

おすすめ書籍

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さらに棟方を理解することができると思いますよ!!

グッズ情報&混雑状況

ポストカードは一枚165円でした。

会期中盤の平日のお昼頃行きましたが、比較的空いていて、ほとんど待ち時間はなく鑑賞できます。

作品の写真撮影は、OKです。(一部の作品を除く)

人がいなくなるまで待つ作品もありましたが、2分もすれば自分の好きな位置で写真を撮ることができました!!

棟方志功展 まとめ

国立近代美術館で開催されている「棟方志功」展について見どころをまとめました。

自分のおかれた状況によって画風を変え、力強く生きた棟方志功。

変化の激しい社会を生きる私たちにも通じるところがあるのではないでしょうか。

皆さんも直接作品をみると、なにか生きるヒントが見つかるかもしれません。

棟方志功展 開催概要

会期2023年10月6日(金)~2023年12月3日(日)
会場国立近代美術館
開館時間10:00~17:00(金・土曜日は午後8時まで)
休館日月曜日(ただし10月9日、11月27日は開館)、10月10日(火)
※11月27日(月)は臨時開館(午前10時〜午後5時
料金一般:1800円 大学生:1200円 高校生:700円

ABOUT ME
らうふ
音大ピアノ科卒業。 洋の東西を問わず、芸術が好き。今は、歌舞伎と日本画を中心に鑑賞する日々。好奇心は浅く広く、たまに深く。この性格が功を奏して?、今までに1年以上経験した楽器は7種類。美術展には2010年から通っています。