国立科学博物館で開催されている「特別展 和食」に行っていました。
本来は2020年に開催される予定でしたが、コロナウイルスの影響で中止になっていました。
3年の時を経て待望の開催となります。
ところで、「和食」というと皆さんどんなものをイメージするでしょうか?
今回はの和食展では、和食のイメージを広げるきっかけにもなる展示をしてくれています。
数年前に「おいしい和食」という美術展がありましたが、いつものレビューする美術展とは異なり、今回は和食を科学的知見から見ることができる展示になっています。
いつもと違う展示を見られそうでワクワクしながら行ってきました!!
早速レビューしていきます!
特別展 和食について
「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されて10年 。世界中でますます注目の高まる和食を、バラエティ豊かな標本や資料とともに、科学や歴史などの多角的な視点から紹介します。日本列島の自然が育んだ多様な食材や、人々の知恵や工夫が生み出した技術、歴史的変遷、そして未来まで、身近なようで意外と知らない和食の魅力に迫ります。
特別展「和食」HPより
「和食」がユネスコ無形文化遺産に指定されてもう10年経つのですね。
指定された時、「いつも食べている和食が文化遺産!?」ということでびっくりしたことを覚えています。
世界に誇れる食文化。
今回の展示で、和食を大切にしていこうと思える展示が盛り沢山となっています。
和食展 章構成
- 「和食」とは?
- 列島が育む食材
- 水
- キノコ
- 山菜
- 野菜
- 魚介
- 海藻
- 発酵
- だし
- 和食の成り立ち
- 縄文時代の食
- 弥生時代の食
- 和食のあけぼの
- 和食の広がり
- 近代の和食
- 多様化する和食
- 和食の真善美
- わたしの和食
- 和食のこれから
和食の様々な面を知ることができる展示になっていそうですね
みどころ① 日本の豊かな自然を感じられる
第2章では、「列島が育む食材」と題して日本でとれる様々な食材を紹介しています。
私が注目したのは2つ。
まずは、「水」
日本の水は多くが軟水で、軟水は水の中に成分が溶けやすく、「出汁」を使う和食に適しているのです。
ちなみに水の硬度はカルシウムとマグネシウムの含有率で決まり、少ないものが軟水、多いものが硬水と分類される。
会場にはこんなマップもありました。
各地の天然水マップです。あなたの地域の水はどうでしょうか?
つぎは、「魚介」
和食は、世界でもっとも多くの魚介類を使っている食文化だそうです。
日本やその近海に生息する魚類は4700種以上!!
和食は、島国日本だからこそ生まれた食文化といえそうです。
みどころ② 和食は世界に誇れる文化遺産
和食は2013年にユネスコの無形文化遺産になっています。
今回の展示を見ていると、日本の豊かな自然環境が和食を作ってきたのだと感じました。
また、和食は「発酵食品」も多いですが、「発酵」についてのあまり知られていない知識も紹介されていました。
皆様、「発酵」と「腐敗」が同じものと知っていましたか?
微生物の働きによって、人間にとって有用なものができることを「発酵」といい、不要なものや有害なものができることを「腐敗」というのです。
そう、人間にとっては違うものですが、微生物の働きとしては同じものなのです。
びっくりですね
また、味噌や日本酒を作るときに必要な「麹」ですが、「キコウジカビ」というカビを使って生産しています。この「キコウジカビ」はめったに野外では見つからず、改良を重ね、日本人が飼いならしたカビなのです。
まあ、それはおいておいて(笑)
日本人の長い歴史と知恵によってできた和食は、世界に誇れる文化なのだなと感じました。
みどころ③ 和食の定義?
皆さんは和食というとどんなものをイメージするでしょうか?
味噌汁… 白米…
この辺りは定番ですね
コロッケ、テリヤキバーガー、
あれ? この辺りは、「それって和食なの?」という意見が聞こえてきそうです。
会場にはこの問題に迫るべく、「これって和食?」という鑑賞者参加型のアンケートがあります。
自分が思う和食、ほかの人が思う和食
比べてみると面白いですよ!
グッズ&混雑状況
私は、平日のお昼すぎに行きましたがそれなりに混んでいました。
皆さんの和食への興味・関心がうかがえます
グッズはリラックマとのコラボグッズ(ぬいぐるみ・缶バッジなど)が販売されていました。
会場の案内図も、「通常版」と「リラックマ版」がありました。
こちらは無料で配布しているので、ぜひゲットしてみてください。
面白いグッズが、それぞれの地域の「どん兵衛」詰め合わせセットです。
突然ですが、皆さんは関東や関西など地域によって、「どん兵衛」のつゆの味が違うのをご存じでしょうか?
今回はそれぞれの地域に行かないと購入できない「味違いどん兵衛」を購入できます。
余談ですが、数年前私はこの事実をテレビで知りびっくりしました。
そして、大阪に行った時にドラッグストアでわざわざ「どん兵衛」を購入し、帰宅後「関東版」「関西版」を食べ比べをしたことがあります(笑)
どっちも甲乙つけがたく、おいしく頂きました。
皆さんもぜひ、購入して食べ比べしてみてください。
特別展 和食 まとめ
国立科学博物館で開催されている「和食」展の感想&レビューをまとめてみました。
「和食」は、日本の豊かな自然と日本人の知恵が生んだ、誇るべき食文化なのだと感じました。
みなさんもぜひ展示をご覧になってみてください。面白いですよ!!
特別展 和食 開催概要
会期 | 2023年10月28日㈯~2024年2月25日㈰ |
会場 | 国立科学博物館 |
会館時間 | 9:00~17:00(入場は16:30まで) |
休館日 | 月曜日、年末年始(12月28日~1月1日)、1月9日㈫、2月13日㈫ ただし、12月25日㈪、1月8日㈪、2月12日㈪、2月19日㈪は開館。 |
料金 | 一般・大学生2000円 小・中・高校生600円 |
巡回予定
山形会場 | 会期:2024年4月20日(土)~6月16日(日) 会場:鶴岡アートフォーラム |
宮城会場 | 会期:2024年7月6日(土)~9月23日(月) 会場:東北歴史博物館 |
長野会場 | 会期:2024年10月5日(土)~12月8日(日) 会場:松本市立博物館 |
愛知会場 | 会期:2025年1月18日(土)~4月6日(日) 会場:豊田市博物館 |
京都会場 | 会期:2025年4月26日(土)~7月6日(日) 会場:京都文化博物館 |
熊本会場 | 会期:2025年7月19日(土)~9月21日(日) 会場:熊本市現代美術館 |